赤い狼 弐
「"何"って…つれな!もっと優しくしてくれてもぇぇんとちゃう?」
そう涙ぐんで優しくしてアピールをしてくるのは寝起きには誰もが一番嫌いなタイプの龍。
うざ。
龍のうざさに思わず顔をしかめる。
「うざってヒドッ!口が悪い子は嫌われるんやで!」
…あれ。
私、口に出してた?
「…出しとったやんか!」
…あれ、また口に出しちゃったんだ…。
「それ程龍がうざかったって事か…。」
思ってた事が勝手に口に出てたのを龍のせいにする最低な私。