赤い狼 弐
そこでハッと気が付く。
…此所…
絶対、何処かのヤンキーの溜まり場だ。
「ね、ねぇ…。」
「ん?何や?稚春。」
少し嫌な予感を抱きながら龍の顔を覗く私に対し、超笑顔な龍。
「…此所って何かの族…とかじゃ無いよね?」
いや、やっぱり聞いてみなきゃ分かんないし。
ただのヤンキーの集まりかもだし。
でも、違って欲しいなぁ。
なんていう私の願いは勿論、
叶う…
「へ?言うてへん?此所《VENUS》っちゅう族やでぇ?」
なんて事は無く。