赤い狼 弐

…という事は…







「…私、何かしでかしましたかねぇ？」





恐る恐る顔を龍の方に向ける。






「は？」




「へっ？」






は？って何？






「稚春、自分が今どないな状況に居るかもしかして分かってへんとちゃう？」





「うん？隼人に何か言われて私を此所に連れて来たんでしょ？」






何言ってるの。と龍を呆れた様子で見る。







「ちゃうちゃう。稚春を此所に連れてきたんはもっと違う理由や。」





「へ？そうなの？」





「そうやで？でも、教えんけどな。」








…ケチ。








なんていう会話をしていると周りに居たカラフルなヤンキー達がﾋｿﾋｿと何か話しているのが目に入った。