理想
1年。春

4月

入学式








「入学式かぁ…。」

私は新しい制服を
見ながら呟いた。


私、今日から
高校1年生になる
神谷愛海[なるみ]。
3月31日生まれの
15歳。
血液型はO型っぽい
A型。
将来の夢は検事。
家族は7人。
家は2階建ての全部で
7LDKの高層マンション。
2階の奥の部屋が
私の部屋。


「早くしないと
遅刻するよぉ!!」

と、下から叫んだのは
神谷耀子、
私のお母さん。

お母さんは
外国で名の通る程の
有名デザイナー。
家には特別な日か
気分でしか
帰って来ない。
ようするに
ほぼ常に居ない状態。
才能が有ったのか
18歳で日本の
有名デザイナーの
仲間入りを果たした。
今では服関係の雑誌で
載ってない事なんて
有り得ない。
意外と
凄い人だったりする。


「あ、うん!
今行くぅ!!」

私は用意を済ませて
下に降りて
リビングに行った。


「ぉお!!
愛海は入学式かぁ!
時が経つのは
早いなぁ(泣)
頑張れよ!!」

ダイニングで
朝食をとっている
神谷優明、私の
お父さんが言ってきた。

「うん。」


お父さんは
消防関係の特別救助隊
みたいな部署で
働いている。
時間交代制だから
ある程度家に居るけど
週2くらいは臨時で
1日家に居ない。


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