心の窓口
しかしその直後、廊下の方から足音が聞こえた。

そして、教室のドアをガラッと開けて先輩方が入ってきた。


まれにみる不良だった。

その不良は僕の隣の席の人の所へ行った。


おそらく同じ中学の出身で仲がよいのだろう。


解せない言葉で流暢に先輩方と会話している。


つい僕は盗み聞きをしてしまった。


先輩方はサッカー部の人たちらしい。


隣の席の人と先輩方がサッカー部の事について語っている。


話は意外にも長かった。

先輩方が自分の教室に帰ろうとしたとき、隣の席の人が憎たらしい顔で先輩方に言った。


「俺の隣にいるこいつサッカー部に入るらしいですよー。下手くそなのに。笑えません?なんでこの学校に来たのかききたいですわ(笑)」


最悪。


死になくなった。


もう心は四分の三折れかかっていた。


僕は机の下を見て知らんぷりをしていたら、先輩方が激怒し始めた。


「後輩のくせに調子こいてんじゃねーよ。下手くそなのに入学してくるなよ。お前みたいな奴がいるからサッカー部が弱くなるんだよ。学校やめてくれよ頼むから。」


学校初日にこれだ。


まだ馴染めていないクラスでのこの状況。


クラスメイトの人たちは傍観するのみ。


泣きたくても泣けなかった。


軽く嗚咽が漏えながらも必死その場を耐えた。


奈落の底に落とされた気分になった。


みての通りこんなことがあった際に不登校になってしまった。
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