心の窓口
この時をきっかけに僕は人間不信になってしまった。


昔は自分からいろんな友達に話し掛けることができたのに、今ではさっぱりダメ。


本当に仲の良い友達とでしか話せなくなってしまった。


学校をやめてからいろんな不安がこみ上げてきた。


僕が学校をやめた事について、クラスメイトが変な噂をたてて、地元の友達に伝わってしまうのではないかと。


地元の友達に会うのが怖くなってくる。


人とすれ違う度に変な違和感を抱いてしまったり、街中を歩いていると、周囲の人に悪口を言われているのではないのかとなど。


不安が積もる一方で我を忘れてしまいそうにもなった。


正直、死にたくもなったかもしれない。


学校というもの、集団でいることさえ息苦しくなってしまう。


だが今の話では学校をあっさりやめてしまった事になっているがそうでもない。


辞めるまでがまた一段と大変だった。


親という壁があった。


親に学校をやめたい理由を話したらこんな返しがあった。


「もうちょっと頑張ってみたら?」と。


まぁ妥当な答えだとは思う。


だけど、この妥当な答えがまた一段と重荷になってしまう。


「頑張って」っという言葉は、僕らみたいな立場にしてみればとても重荷になる言葉なのだ。


なぜ重荷になるのかというと。


普通に言えば「それくらい我慢して学校にいきなさい!!」と親は言うはず。


「もうちょっと頑張ってみたら?」という言葉はあまりにも遠回しの言い方にすぎない。


気を使って遠回しに言ってくれてるのは有り難いが、それは落ち込んでいる子供に言う言葉ではない。
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