続・アイドルまっしぐら!!
「じゃあ、そろそろ帰るね。里奈にちゃんと話しなきゃ。」
「……うん。玄関まで送るよ。」
正直言って、光樹に言ったことは、どこかで自分に言い聞かせていたんだと思う。
僕がアイドルを辞める覚悟があるのは、メンバーにはちゃんと言ったし、嘘偽りはない。
でも言葉にするたびに、心に響いた。
僕は、里奈を幸せにするって決めた。
光樹に心配されてるようじゃ、ダメ。
「……光樹、ありがとね。」
玄関で、僕は光樹にそう言った。
「何で良介がお礼言うの?俺ならまだしも……」
「言いたかったからだよ。」
うん。お礼を言う理由なんか、特にないんだ。