続・アイドルまっしぐら!!


「……そんなのダメだよ。」




僕は予期せぬ言葉に目を丸くした。




「私もりょうくんが大切だよ。だから、私がりょうくんの重荷になるなんて嫌だ。それに私は、アイドルのりょうくんも好きだから。」




「……里奈。」




……そっか。里奈も僕と同じなんだ。




「だから、アイドルをやめたりしないで……。」




……僕は、間違ってないと思ってた。




里奈が大切で、メンバーにもやめるかもしれないことを分かってくれて、




僕が覚悟をもって、里奈を守らなきゃって。




でも、それは僕の一方的な思い。




里奈をまた悲しめる。




「……ごめんね。里奈。」




僕は里奈の目に指をやり、涙を拭った。


< 140 / 320 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop