続・アイドルまっしぐら!!
「言いたいことはよく分かったよ。」
社長さんはしばらくしてから、落ち着いた声で言った。
「佳代さんでしたか?佳代さんはこんな勝手に決められたこと、納得してるんですか?」
「……私は、山中くんのファンだから。」
……なるほど。
最初は勝手に決めた話だったけれど、娘さんが僕を好きになって、本気にならざるを得なくなったんだ。
親バカの類なのかな?
「そういうわけで、こっちも簡単には引き下がれなくてね。」
「……それは僕も同じです。もし母の処分をちらつかされたとしても、里奈を裏切るなんてできませんから。」
僕がそう言うと、社長さんは急に声をあげて笑いだした。