続・アイドルまっしぐら!!
「私はそんな卑怯なことはしない。それに彼女がいなくては、今の『Master』は存在しなかった。感謝こそすれど、脅しの道具のような扱いをするなんてもっての他だよ。」
……あれ?
……僕は急に肩の力が抜けたような感覚になった。
悪い人じゃないのかな?
「では、こういうのはどうだろう。」
僕が唖然としていると、社長さんが口を開いた。
「次回の『Cute Boys』と『Master』のシングルで、『Cute Boys』が『Master』よりもオリコンで順位が上なら、今回の話はなかったことにする。でも、そうじゃなかったら、今の彼女と別れてもらう。どうかな?」
「そんなっ……」
僕はある意味、母の処分よりもきつい条件に思わず前のめりの姿勢になった。