続・アイドルまっしぐら!!
それからはほぼ毎日、佳代は僕たちの練習を見にきた。
特に何を言うわけじゃない。
ただ黙って僕たち、いわゆるデビューしていない集団をずっと見守っていた。
「また今日も来てる……」
次第に、僕は佳代に興味を持つようになっていた。
もちろん、恋愛感情とかそんなことじゃなかった。
「あの……毎日、何かあるんですか?」
意を決して話しかけてみると、彼女は驚いたような表情を浮かべた。
「こんにちは。」
「……こんにちは。」
……でも、いざ正面から向き合うと、瞬間的に変わった。
……心臓の鼓動が妙に速くなっていくのを感じた。