続・アイドルまっしぐら!!
「よかったら名前、教えてくれませんか?」
「……栗原奏太です。」
「私は、藤原佳代っていいます。」
彼女はそう言って僕に右手を差し出した。
僕は、戸惑いながらも握手を交わした。
「栗原くん、とっても輝いてるなって思って。毎日、見に来るのが楽しみでした。」
「あの……君は?」
「……ここの関係者です。」
……佳代は最初、僕に自分が社長の娘であること、そして次にデビューさせたい人たちを選んでいたことを隠していた。
「……栗原くんはいくつですか?」
「19歳です。」
「私は14歳だから、やっぱり年上ですね。敬語で話してよかったです。」
佳代はそう言って笑った。