続・アイドルまっしぐら!!
「紀子さんを社長にして、新しい事務所を作る力は十分にあります。社長には大きくしてもらった恩がありますが、奏がいない『Master』を続けていくなんて考えられません。社長、今選んでください。僕たちがいなくなった『Leaf Storm』でやっていくのか、それとも全てを受け入れるのか。」
……すごい。これが『Master』なのかな……。
僕も黙っているわけにはいかないよね。
「……僕は、『Cute Boys』も里奈も守ってみせます。約束したのは事実ですが、もう僕には里奈以外の女の子は見えません。アイドルを辞めても、守ろうと思う決意があります。」
「……おい、良介。」
大翔がそうしゃべりだした僕をなだめる。
「……でも、『Cute Boys』は5人で『Cute Boys』です。僕はアイドルとして、そして男として、どちらからも逃げるわけにはいかないんです。」
大丈夫だよ。大翔。僕はもうアイドルを辞めたりなんかしないから。
「ですから、お願いします。僕たちのことも、栗原さんのことも、許してください。」
僕が立ちあがって頭を下げると、大翔、圭悟、卓哉、龍も頭を下げてくれた。