続・アイドルまっしぐら!!
急に聞こえてきた声に、りょうくんはバッと私から離れた。



「あっ……お邪魔しちゃった?」




「い、いや……そんなことはないです。」




部屋に入ってきたお母さんに、りょうくんは顔を真っ赤にして答えた。




……私も顔が真っ赤だったはずだけど。




「あ、あの、里奈のお母さん!」




「どうしたの?」





「一度、お父さんとお母さんが揃っているところでお話をしたいんですけど……。」





「分かったわ。でも、良介くんのスケジュールは……」



「構いません!僕のスケジュールは動かしますから。日程が決まったら、里奈を通して教えてください!」




……本当はスケジュール動かすなんて大変なことのはずなのに、



りょうくんは嬉しそうにそう言う。




……私ってりょうくんに愛されてるんだなぁ。




「分かりました。とりあえず、夕飯の用意がもうすぐ出来るから、一緒に食べましょ!里奈、手伝って。」




「……はーい。」




私が、お母さんのあとを追うように部屋を出ようとすると、



りょうくんが私の手を引っ張って……




瞬間的にキスをした。


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