続・アイドルまっしぐら!!
「なるほど……それは大変だったね。」
「……でも、僕は誰も恨んでいません。」
僕がそう言うと、里奈のお父さんは柔らかく微笑んだ。
「里奈はいい人を好きになったね。」
僕がいい人を好きになった。
その表現のほうが正しいような気がする。
「……とりあえずは、一緒に暮らしてみるっていうのはどうだろう?」
お父さんは、僕たちにそう提案した。
「いいんですか?」
「あぁ。二人で暮らせば、嫌な部分も見えてくるし、一緒にいるうえで大切なことが見えてくると思うし……ただ、場所がなぁ。」
「それなら、僕のマンションがあります!」
里奈と一緒に暮らせる事実が嬉しくて、気がついたときには大きな声で叫んでいた。