続・アイドルまっしぐら!!
「君のマンション?」




「あっ、あの、ここからそんなに遠くないところに、事務所が借りてくれているマンションがあるんです。」




慌てて言った。里奈と一緒に暮らせるのが嬉しくて、つい力んでしまったから、慌てて場を取り繕おうとした。




「……だけど、大丈夫なのかな?お金のこととか、あとスキャンダルみたいなこととか。」




「はい。住むのに必要なお金は全部事務所が出してくれてますし、僕と里奈さんのことはもう世間に出回ってます。だから、僕が里奈さんを守るって約束します。」





僕がそう言うと、里奈のお父さんはゆっくり頷いた。




「母さん。何か、言い忘れてることはないかな?」




「大丈夫。それに、私は最初から良介くんを信じてるし。」




「よし。決まりだ。じゃあ、里奈のことしっかり頼んだよ。」




「……はい!」




僕は、大きな声で返事をして、頭を下げた。




……やった。里奈と暮らせる。



そのことで頭はいっぱいだった。
< 47 / 320 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop