続・アイドルまっしぐら!!
「良介のマンションへ引っ越す?」




「うん。とりあえず里奈のお父さんがそうしてみたらいいんじゃないかなって。結婚は早いし、一緒に暮らすと見えてくることもあるかもしれないし。」




「……ふーん。そっか。」



内心は、とても複雑だった。




もう本当に里奈が、俺の手の届かないところへ行ってしまう感覚が、俺の心を支配した。




「今日、里奈の家におまんじゅうを持ってきたでしょ?あの時、僕もいたんだよ?」




「……そっか。」




耳から聞こえてくる良介の話が、段々頭の中でただの音になっていくのが分かった。




……ダメだな。俺って。
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