続・アイドルまっしぐら!!
「こんにちは。」




栗原奏太は、私の前までくると、笑顔でそう言い、手を出す。




「こ、こんにちは……。」




私は、怪しみながらもその手を握った。




「君があの山中良介くんの恋人だね?」




「はぁ……そうですけど。」




私がそう答えると、栗原奏太は満足したように微笑み、辺りを見回した。




「少し、場所を変えよう。学校、サボりになっちゃうけどいい?」




「えっと……あの……「あの、里奈を傷付けたり、泣かせたりしませんか?」」



私が、答えかねていると、千里が怒鳴るような口調で言った。




「……大丈夫。約束する。」




栗原奏太は千里に、落ち着いた声でそう言った。




「……ふぅ。じゃあ、行ってきなさいよ。私が誤魔化しといてあげるから。」




千里はそう言って、私の肩を押した。




「……うん。」




周りから、山中良介と栗原奏太との二股を疑う声や、何で私のもとにだけアイドルがやってくるのかなど、



いろんな声が聞こえたけど、私は無視して栗原奏太の車に乗り込んだ。
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