続・アイドルまっしぐら!!
「……でも、マネージャーのおかげで僕たちは今の地位を手に入れることができたんだ。」
「あの……?」
私は、よく話が分からないままだった。
「大丈夫。もうすぐ見えてくるから。」
「……はい。」
私は、栗原奏太の言葉にうなずくことしかできなかった。
「僕たちのマネージャーはね、寮でお世話になった寮母さんなんだ。」
「俺らのデビューが決まってから、寮母は引退ってことになったんだけど、まとまらない俺らを見てて、マネージャーにつけるって、社長が決めてな。」
「びっくりしたよねぇ。」
「……紀子(のりこ)さんっていうが、彼女のおかげで俺たちは段々アイドルグループとしての自覚が高まって、まとまった。」
へぇ……。一番人気のアイドルグループにも、苦労はあったんだなぁ。
「……でも数年前、気になることが出てきたんだ。」
「……気になること?」