神様、恋をください。
My home
~外出許可週間2日目~
「もう11時だよ!!起きようよぉ」
お母さんの声。
昨日は晩までお母さんと話した。
お腹の赤ちゃんは今5ヶ月だとか、お母さんもピアノをやってたとか。
『はぁい!!!』
朝ごはんを食べるため1Fへ__。
席には、父がいた。
「今日の朝は、洋風ね。」
『おいしそー!!病院のはマズイから!』
「そうなの?まぁ、いっぱい食べて」
父はだんまりと新聞を読んで顔を隠している。
庭では、鳥が鳴いていて、空も真っ青。太陽がさんさんとしている。
「杏樹ちゃん、今週どっか行く?」
『うん。菖たちと海に行く。』
「そっか。私とゲーセンは?」
『え...ゲーセン...』
「ダメ?」
『ダメじゃないけど...』
普通、お母さんがゲーセン行こう!なーんて言わないでしょ。
「決まり。義一さんは?」
「...俺はいい。」
よかった。
「杏樹。」
父が私に口を開いた。
『何?』
「話がある。」
『やだ。アンタの話しは聞きたくない』
「大切な話。」
『だから、アンタとは話したくない!!って言ってんじゃん!!!』
そうだよ。
今更、何の用?
いつも、病院では廊下に隠れてたくせに。