神様、恋をください。
「杏樹ちゃんは...名前に杏仁豆腐の杏があるから、白はどう??」
『よくしってるね。私の名前の由来、杏仁豆腐なんだよ。面白いでしょ?』
「そうね。おいしいからいいじゃない。」
そういう問題??
『じゃあ、これにする!!』
私が選んだのは、最新の機能を兼ね備えた白の携帯。
テレビ電話は絶対ついてるのがいいから。
慶仁に会えなくても、テレビ電話で顔も見れるし。
きっとこれから、受験で慶仁は忙しくなるから、
会えないことが多くなるから___。
「ありがとうございました。」
お店の人が、営業スマイルで言った。
携帯ショップから出た私とお母さん。
『ごめんね。』
「何が?」
『迷惑かけて』
「迷惑なんかじゃないわよ。いいのよ。甘えなさいね。今まで我慢してたみたいだし」
『...』
「それに、慶仁君だっけ?彼氏でしょ?」
図星発言。
『な、何で...??』
「だって、電話の時幸せそうだったから。青春ねぇ。」
私は顔を赤く染めて照れた。
「水着はあるの?」
『うん!露出高いけど...』
「いいんじゃない。勝負水着!って感じで。」
帰りはこんな話をしながら、帰った。
お母さんと話すのは楽しくて好き。
なんか、お姉ちゃんみたい。
私は、お母さんと話し柄ながら、病院にいるお姉ちゃんの事を少し思い出した。
家に着いた。
玄関には父の靴がなかった。
嫌な予感がしたけど、
私は家に父がいないと思うと安心した