神様、恋をください。
「ずいぶん、変わったのね。」
とげのある話し方。
まるで、お母さんとは違う。
『でしょ。この家住みやすいもん。』
いやみっぽく言った。
お母さんは私の事をギラっとにらんだ。
『私の部屋で話さない?』
「いいわよ。」
お母さんを私の部屋へ呼んだ。
お母さんはいきなり入ってくるなり、
「何よコレ!!!!!」
ピアノを指差した。
『買ってもらったの。』
「誰に!?」
『お母さんに。』
「私?」
『アンタじゃない!!!!もっと優しい人。』
私は怒りをぶつけた。
『そんなに、荷物持ってきて、どうしようと思ってんの?言っとくけど、アンタの居場所はこの家にもうない!!!!』
「何言ってんの?」
お母さんはまだわかっていない。
『アンタ馬鹿?』
お母さんはムカついたのか、私の髪を引っ張って、
「誰に向かってその口たたいてんのよ!!!」
鬼のような形相で言った。
『事実を言ってんの!!!!もう私には、第二の母がいるっていってんの!!!!!』
お母さんの力が緩まった。
「今何て言った?」
『だから、もうアンタは私の母親なんかじゃないし、この家の住人じゃないの!!』
お母さんは床に座り込んだ。
ショックだったのかと思った。
私、言いすぎたかな。
「私、この家の住人よ。まだ離婚してないもの。」
いきなり、笑い出した。
私は、そんな母が鬼に見えた。
『嘘...』
私は息を飲んだ。
でも、驚かされるのはまだ早かった。