神様、恋をください。



「杏樹ちゃんおやすみ。」

看護婦さん、最後の見回り終了。

私は即行動した。


慶仁にメール。


Re:お願い

見回り終了。
私をお願い。待ってるからね。

     from.Anju♪


そういえば慶仁、家遠いんだ。


私って慶仁から思えば、面倒くさい彼女だよね。分かってる。


なんでなんだろう。


今まで人を好きになったこともないのに、慶仁に会ったとたんから一目惚れ。

きっと、私、慶仁と別れたら生きていけない____。



メールをしてから1時間経つ。

マナーモードにしている携帯がなった。


“慶仁”


Re>>お願い

着いた。病院の門で待ってる。
見つかんないように気をつけろよ!



私は、化粧品・楽譜・携帯電話・財布をカバンの中にいれ、見つからないように

こっそり病院から出た。

夜の病院はとっても不気味。

私は少し怖かった。




「杏樹!!!!!」

病院の門にいたのは、紛れも無く私の大好きな慶仁の姿だった。


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