神様、恋をください。

__彼がいた

初めて恋をして、

初めてできた彼氏。

菖が癌ってことも承知で

付き合ってくれた男。

でもそれもこの運命って奴に

消されてしまった。


「杏ねぇ。私どぉすればぃぃのぉ...」

泣きじゃくる菖。

正直、私は人に恋のアドバイスを

できるような立場ぢゃない

『私がいる。ずっとそばにいる。苦しくなったらすがりついていいから。彼を信じること。』

言った後、私何言ってんだろうって

思った。

「菖ちゃん??」

華恋がカーテンから顔を出した

「華恋ちゃん!!!!!」

感動の再会かぁ。

私はそんな2人を笑顔で見ていた



4/9(月)
今日は色んなことがあった。
華恋のお兄ちゃんと話をした。
正直、華恋が羨ましかった。
あんな自分の事をおもってくれる
兄を持っていることが。

菖が病院へ戻ってきた。
菖は大事な友達。
私は支えてあげようと思った。
でも分かったことがある

“病人は恋ができない”

私はそう思った。
ドラマみたいな事が起こればいいのになーんてコトも思ったりもした。


空は、いつの間にか暗くなっていた。

『おやすみ。』

一言呟いて、私は寝た。



そして夢を見た。
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