神様、恋をください。


実をいうと、ゲーセン来るの初めて

プリクラ撮るのだって初めて

ゲーセンって怖い男の人とか女の人が多いって印象がある。

でも、私はあこがれていた。

いつか、慶仁と行ってみたいなぁって。


『ねぇ、慶仁?』

「何?」

『実は...うち、プリクラとかゲーセン初めてなの。』

こんな歳なのに初めてとか馬鹿にされると思った。

「だと思った。俺がいるんだから安心しろって!!!」

慶仁は少し心配している私を見て笑っていた


プリクラってこんなに種類があるんだぁ

どれで撮るか迷った。

でも慶仁は

「コレで撮ろうぜ。」

まるで何回も撮ったことがあるかのようにすぐ選んだ。

私は率直に聞いてみた。

『慶仁は何回撮ったことあるの??』

「う~ん...10回はあるかな。」

『10回!?誰と?』

「まぁ...サッカーの連中とか。」


とか...

私は急に気になった。

私の前、慶仁はどんな人と付き合ってたんだろうって。


馬鹿な私は聞いてしまった。


『慶仁はうちの前誰かと付き合ってた?』


無言になる慶仁。


「そんなことどうでもいいじゃん。な、撮ろう!」


気になる。

きっと何かあったんだ。

私はさっき見せた、慶仁の暗い顔が何かあったことを裏付けているように見えた。

でも慶仁はこの時、そのことを語らなかった。

それはきっと私の為____

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