こんな青春も悪くない!
第二章 運命の出会い
僕らは、勝利の余韻に浸っていた。
しかし、それは、一瞬にして、潰された。
三人の女子生徒によって、
「見てください。
あんな所に、四十位代がいますわよ。
ああ、汚らわしい。
そう思いません、香菜恵さん、蓮さん。」
「そうよね。
私達は、お金余ってるし、あげる?
ねっ、麻理っち」
「餌付けは余り良くないのでは。
香菜恵さん。」
僕らは、彼女らを殴りたい衝動にかられた。
拳を握った。
でも、できなかった。
握りしめた拳から、ゆっくりと力を抜いていく。
出来るわけないじゃぁないか。
相手は女子生徒、ましては、あんなにかわいい子達のどこを殴れと言うのだ。
初めに挑発してきたのが、麻理っちと呼ばれていたから、麻里という名前だろう。
ほんのり茶色がかった髪が、背中にかかり、見た目や、喋り方から、お嬢様を連想させる子だ。
次に、餌付けを提案した子が、香菜恵と呼ばれていた。
髪型はショートカットで、とても元気がありそうな、パワフルな子だった。
最後に、その二人の会話を黙って聞いていた子が、蓮と呼ばれていた。
僕自身、この子が一番好みだった。
さらっとした黒髪が、肩にかかるくらいの長さで、とてもおとなしそうな、いわゆる、大和撫子だった。
「おい、あの三人組めっちゃかわいくねぇ?
やばい、興奮してきた。
うし、尚平、雁太、話しかけに行くぞ。」
と、雅光が言った。
僕らの返事は勿論、
「「はい、隊長。」」
そして、僕らはかわいい三人組に近づいた。
こうして運命が変わっていったのだった。
とあるビルでの事、
「おい、あれはどうなっている。」
「はい、総理。
計画は予定通り進行中です。」
「そうか、ならそろそろアレをやれ。」
「かしこまりました。」