こんな青春も悪くない!
これを見て、呆然としない人はいないだろう。
特に支給金のところ。
一ヶ月を五万円で過ごせるのだろうか。
確か家賃、光熱費、水道代で毎月ニ万円を払わなければいけないから……
実質、一人一万円で一ヶ月を過ごすことになる。
とあるテレビ番組で一ヶ月一万円生活などをやっていたのだから、死ぬことはない……と思う。
でも、でも!
「俺、ヤバイよ。俺、保健体育しかできないよ。
尚平、どうしよう。」
「僕も、勉強はあまり得意じゃないんだけど。
あと雁太、保健体育の実技なら、僕の方が上だよ。」
そう言って雁太を見ると、なんかショックを受けていた。
「どうしたの、雁太。」
「尚平、実技って体育だけだよな。
まさか、卒業してないよな。」
「あっ当たり前だろ、バカッ。
でも、雁太って薬物の知識とかもすごいんだよね。
エロいだけじゃなくて。」
「おうよ。
体育も、ルールだけならパーフェクトだぜ。
これからは俺のことを、『歩く保体』と呼んでくれ。」
「いや、雁太でいいよ。
なんか『歩く保体』って気持ち悪いし。
ねぇ、三人組のペアの表があっちにあるよ。
見に行こうよ。」
この時、すでに始まっていた。
僕の青春が、狂い初めていた。