いつか咲く花【企】


両親は気付いたら仲が悪かった。
娘の私にも、親戚にも、解らないように上手に隠して。

ちょっと前までは、誰もが羨む¨素敵な家族¨だったのに…。

いつのまにか、嘘の上手な表面だけの¨ステキナカゾク¨に変わっていた。


いつから変わったのか解らなくて。
だけど誰にも言えなくて。

知らないフリをして、可愛い一人娘を演じてた。
中学も高校も優等生を通して。


だけど………。


いつからだろう?


何もかも苦しくなった。
だけど泣くことも出来なくて。
何もかも投げ出したかった。
でも、それも出来なくて…


私は私を見失ってしまっていた。


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