もう一度『愛してる』と言って




手を伸ばせば触れられる距離。

それなのに、今はすごく遠く感じる。




「あ、戻ってきた!」




体育館に戻るとみんなが心配して待っていた。




「大丈夫?」

「あぁ。そんなに酷くなかったし」

「それならよかった…」

「魁、まじでわりぃ!俺のコントロールミスで」

「大丈夫だって!」




魁はさっきのがウソみたいに明るくふるまった。




「千波」

「遥…」

「ちょっとこっちで話そうよ」




ドッジボールを少し抜けて体育館の端っこに2人で座った。




< 109 / 157 >

この作品をシェア

pagetop