もう一度『愛してる』と言って



魁の家は共働きだから貰った時にお礼は言えないけど、休日に会うとまた買ってくるわねといつも言ってくれてた。

すごく優しい魁の家族。


あたしは大好きだった。





――――――――――――――……
――――――――――…




『じゃ、お邪魔しました~』

『送ってくよ』




もう帰る時間になり魁のマンションを後にする。

いつも魁はあたしの家まで送って行ってくれた。




『結構寒いね~』

『もう11月になるしな』




そろそろ息を吐くと白くなるだろう。

そんなことを考えながら魁手をつないで歩く。







< 142 / 157 >

この作品をシェア

pagetop