もう一度『愛してる』と言って
エピソード2
懐かしい日々
魁が転校して来て一週間。
あたしは二年前のような日々を過ごしていた。
あいかわらずモテる魁。
魁が転校してかたことなんか一日で全校に知れ渡った。
それは一週間経っても変わらない。
「あ、また魁くんのファンいるよ」
遥が廊下を見て言う。
そこには、3人の女の子たちが教室を覗いて魁を指差していた。
多分リボンの色からして一年生。
まぁ、本人は気付いてないんだけど…。
「それにしても千波が須田くんと付き合ってたなんてなぁ~」
「ちょっ!遥!超え抑えて!」
あたしは慌てて遥の口を塞ぐ。