きみの声がきこえない
こわくなって耳を塞いだ。
声…。
もしかしてこれって…?
でも、そんなばかな。
あたしは自転車を転がしていき、すぐ近くのコンビ二に入ってみた。
ガムを持って、レジに立つ店員と向き合う。
抑揚のない声で接客するアルバイトの店員。
するとさっきみたいに、どくんっと心臓が震えて、耳鳴りがした。
思わず眉間にしわを寄せる。
そしてやっぱり、きこえてきた。
――毎日毎日毎日毎日毎日、同じことの繰り返し。
俺、何してんだろ。
何がしたいんだ?
このままじゃ俺、一生こんな人生かよ?
何もできないまま、一生負け犬かよ。
ふざけんじゃねーよ!勘弁しくれよ!
俺はどうすりゃいいんだ!
あーくっそ!!みんな死ね!!
………マジですか?
「こちらレシートのお返しです。ありがとうございました」