あたしが見た世界
「……?そういえば他の幹部の人は?」
今のところまだ“二代目”の幹部は千種とピエロだけだ。
「あ、そういやナツにはまだ青龍の歴史教えてないんか」
「……何だ、朱雀。お前、歴史得意ではないだろう?」
はっ
と、あたしは鼻で笑った。
「!!?」
そのとき、朱雀は驚いた顔をしていた。
……あ、れ?
あたしは何を言ってるんだ……?
……………?
よく考えるとおかしい。
実際に朱雀は歴史が得意なのか?
あたしは誰かからも朱雀のことはほとんど聞いてない。
…何故……?
「あれ、朱雀?歴史得意じゃなかったっけ?」
隼人が聞く。
「…歴史、得意じゃ。それ、誰から聞いたん?ナツ?」
朱雀がいつもの表情に戻る。
「…あ、いや、なんでもない……」