あたしが見た世界
で、
何だかんだいってついに決勝戦になった。
「はいはーいほな、決勝戦始めるでぇー」
「えっ!???ナツ決勝戦出んの!?てか、俺の相手ナツ!?」
隼人は目を真ん丸にしていた。
「……らしいな。というより、隼人、」
「ん?」
「本気だしてこいよ?」
「……ナツ相手に?」
隼人が『困った』という顔をする。
「……じゃないと、」
「『じゃないと?』?」
「……死ぬぞ」
あたしは殺気を出した。
『あたしに手加減したらぶっ殺す』というように。
「――ッ!!!!」
隼人の表情が変わる。
さっきまでののほほんとした(?)表情から一変し、キリッとした、“青龍の総長”の顔になった。
――――………それでいい。
あたしがお前の力を見てやる。