ご主人様に首ったけ!
霧様は私に他に好きな人がいると思ってらっしゃるの?

ってことは、さっきの想いはは全く通じていなかったってこと……?


霧様って、実は鈍感さんですか――!?


「あのっ……、霧様……」

「手は繋いだ?」

「ひゃあ!?」


誤解を解こうと口を開くも、すぐにはだかられてしまう。

胸元のリボンをゆっくりと解かれていく。


「腕は組んだ?」

「あ……っ、霧様!?」


解いたリボンをゆっくりと、襟元から引き抜いていかれる。


「キスはした?」

「……ぁっ」


ブラウスのボタンを一つ、二つと外されていく。


「その人に抱かれた?」

「き、りさまぁ……っ」


胸元が見えるか見えないかの寸でのところで手が止まり、私は霧様を見上げる。

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