ご主人様に首ったけ!
さらには着ていたはずのメイド服は綺麗にたたまれてテーブルに置かれ、その代わりに私は上級そうな布で仕立てられたパジャマを身に着けていた。


これ、霧様が……?


う、うそでしょー!!??


状況を把握すると私は急いで起き上がり、綺麗にたたまれてあるメイド服に着替え部屋飛び出した。


寝顔を見られちゃったんだとか、裸を見られちゃったんだとかものすごく恥ずかしいけど、そんな事はこの際二の次!!


まさかまさか、ご主人様の部屋で朝までぐっすり眠ってしまうなんて……!!

しかも、部屋に制服がないって事はすでに霧様は起きてらっしゃる!?


どうしよう!?
ご主人様のベッドを占領した挙句、寝坊まで……!

でも不幸中の幸いってやつで、時計を見たらまだ霧様が学校へ登校される前のお時間。


きっと、いまごろダイニングでくつろがれているはず……!


霧様がお出かけになる前になんとしてもお会いしないと!


い、急がなくちゃーっっ!!


パタパタと廊下を走り、ダイニングまで急ぐと、案の定霧様はテーブルに付いてコーヒーを召し上がられていた。


「き、霧様!!」

「あぁ、露。おはよう」

「おはようございます……って、霧様っ、申し訳ございませんでしたっ!!」


お食事中にも拘らず、ダイニングに飛び込みいきなり頭を下げる。


でも、霧様は……。

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