ご主人様に首ったけ!
本当に、霧様は喜んでくださるのかな?

私のことを、大切に思ってくださるのかな?


今まで一緒にいた華族とは鳴れて暮らすという不安はもちろんある。


でも、お父様である零さんがそういうのなら……。

綺ちゃんたちも許してくれるなら……。


いたい。

霧様と一緒に。


少しでも多くの時間を霧様と一緒に過ごしたいよ……。


「どうかな?」


確認するように、零さんがもう一度私に尋ねてきた。


「……よろしくお願いします」

「露ちゃん……」


2人の耳に届くか届かないかというほどの小さな声で。
だけど、自分の意思を明確に口にした。


「よしっ!そうと決まれば早速引越しだね!」

「へ?」

「もう部屋の準備は出来ているから、後は荷物を運んでくるだけだよ。
ちなみに、部屋は霧のお隣さんね」


えぇ!?

お隣さん!?


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