ご主人様に首ったけ!
霧様が見えなくなったのを確認すると、熊先生も職員室から出る。 


「よーっし!じゃあ教室行くぞー!!
クラスの連中、皆お前さんの話題で持ちきりだからな!」

「え?話題って……?」


出席簿とその他書類を手にして、熊先生は私の肩をバシバシと叩きながらそんな事を言ってくる。


……痛いです、先生。


「ん?
お前さんが男か女か、かわいいかかわいくないか、かっこいいかかっこよくないか、おもしろいかつまんないかってところだな!」


なんですか、それは?

なんか、こんな突拍子もないことを言う人が担任で大丈夫かな……?


やっぱりちょっと心配かも……。


霧様ぁっ、なんだか先行き不安ですっ。


つい思わず、心の中で霧様に助けを求めてしまう。


それにしても……。

教室はどこ!?


何階まで上るのー!?


「せ、先生?
ど、どこまで行くんですか……!?」

「おう、4階だ!!」


よ、よんかい~!?

そんなにあるの!?


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