ご主人様に首ったけ!
「さっきは父や露の両親もいたから恥ずかしくて言えなかったけど……」

「……霧様?」

「守るよ」

「!!」

「露になにかあったら、僕が露を守るよ」

「霧様……!」


テーブルの上に無造作に置かれていた私の手を霧様の暖かい手が包みこみ、そっと触れられただけで手だけでなく心までもあったかくなり、私の目からは涙が零れ落ちた。


「……っ」


まさか、本当にそんなことを言ってもらえるなんて思わなかった……。


それに、表面には出さないようにしていても、霧様には気付かれていたなんて……。


敵わない。
霧様には、敵わないよ……。


「もう、露はすぐに泣くんだから」

「だ、って……っ」

「ふふ、露は本当にかわいいね。
……さてと。そろそろいいかな」


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