ご主人様に首ったけ!
「なんでですか?」


ぶしつけな質問に、先輩と言う事も忘れて言い返してしまう。

その態度にむかついたのか、今度はその隣にいた髪にピンクのメッシュの入ったショートカットの先輩が、一歩私に歩み寄ってきた。


「東條様はみんなのものだからよ!」

「あんたみたいな1年のガキが狙っていい相手じゃないのよ!」


ピンクメッシュに便乗して、3人目。


髪は真っ黒で肩までと短いけれど、耳・鼻・口とピアスだらけの先輩も一歩近づいてきた。


こんな派手でヤンキーな先輩たちに負けたくなんかない。

それに……。


「……す」

「はぁ!?」

「霧さ……霧先輩はものじゃないですっ」


みんなのものってなに!?

霧様を物扱いしないで!



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