ご主人様に首ったけ!
東條の息子さんがメイドと付き合っているなんて知られたら東條のおうちが大変になってしまうのでは、と私はそれだけが不安で……。


だからこそクラスメイトたちに事実を話すことをためらってしまったんだもん。

それをあっさり本人が肯定してしまうなんて……大丈夫なんですか?


「ああ、大丈夫だよ。
そんな事で駄目になる東條じゃないだろうし、両親も反対しないはずだから。
露は心配しないで」


確かに、東條のおうちはすごく力があるっぽいし……零さんもすごくいい人、だもんね。

まだお母様にはお会いした事はないけど……。


「それより……」

「え?」


それまで笑っていた霧様が突然まじめな顔つきになり、私も身を強張らせる。


もしかして私、咎められる!?

迂闊に先輩ギャルたちについていったから!?

あ、謝らなきゃ!


「霧様っ、ごめんなさ……っ」

「……ごめんね」

「え!?」


なんで!?
なんで霧様が先に謝ってるの!?

てゆーか、なんで霧様に謝る必要があるのですか?

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