ご主人様に首ったけ！

甘い？

なにそれ？


「東條先輩すっごく優しそうな顔してたし！」

「あたし、先輩のあんな顔初めて見た！」

「うん、蕩けちゃいそうだよね～」


そ、そうだったんだ……。


「あの、ごめんね……。
中々言い出せなくて」


きゃいきゃいと別の意味で盛り上がってる女の子たちに遠慮がちにそう謝ると……。


「ほんとだよ～！」

「もっと早く言ってくれたらよかったのに～！」


と、かなりのダメ出し。


「や、あの……下手なこと言って霧先輩に迷惑掛けたくなくて……」


なんとか納得いくようにって、下手に言い訳しようものなら……。


「うわっ！
出た、のろけ!!」

「あ～、熱い熱い！」


なんて非難浴びまくり。

そんなだけど、みんなが本当にそんなことを思っていないって分かってる。