ご主人様に首ったけ!
☆36☆ 守りたくない約束
「はい、では今日はここまでにします」
6時間目の授業。
居眠りをする人が多い中にまぎれて、ボーっと座って授業を聞いてたらいつの間にか就業のベルが鳴り、先生が教室から出て行った。
授業は退屈だったけどこのまま永遠に放課後が来なければいいのに、って何度も思った。
そうすれば、霧様に会わなくて済む。
別れを言わなくて済む。
霧様……。
一番会いたい方なのに、今は一番会いたくない……。
でも、その時は必然とやってきてしまった。
「露ー、東條先輩来てるよー」
一番入り口に近い席の泉が振り返って私を呼んでくれる。
「あ、うん……」
いつもなら、浮かれながら霧様の元へと行くのに気分は全く晴れない。
でも、霧様を待たせたくないという思いの方が強くて、鞄を持って霧様の元へと急いでしまう。
「露、帰ろうか」
「はい……」
なにも知らない霧様。
そんな笑顔を見せないでください。
せっかくの決心が鈍ってしまいます……。
6時間目の授業。
居眠りをする人が多い中にまぎれて、ボーっと座って授業を聞いてたらいつの間にか就業のベルが鳴り、先生が教室から出て行った。
授業は退屈だったけどこのまま永遠に放課後が来なければいいのに、って何度も思った。
そうすれば、霧様に会わなくて済む。
別れを言わなくて済む。
霧様……。
一番会いたい方なのに、今は一番会いたくない……。
でも、その時は必然とやってきてしまった。
「露ー、東條先輩来てるよー」
一番入り口に近い席の泉が振り返って私を呼んでくれる。
「あ、うん……」
いつもなら、浮かれながら霧様の元へと行くのに気分は全く晴れない。
でも、霧様を待たせたくないという思いの方が強くて、鞄を持って霧様の元へと急いでしまう。
「露、帰ろうか」
「はい……」
なにも知らない霧様。
そんな笑顔を見せないでください。
せっかくの決心が鈍ってしまいます……。