ご主人様に首ったけ!
門を出てから……。


しばらく霧様と私の間には沈黙しか流れなかった。

でも、もうすぐ家に着こうというとき、不意に霧様が口を開かれた。


「ねぇ、露。今日の露はなにかおかしいよね?
それも、彼に会ってからよりおかしくなった」

「……っ」

「さっきの彼は何者?
露とどういう関係?」

「え……と、聖ちゃんの双子のお兄ちゃんで……と、友達……です」

「……そう。
……こういうことを聞くのはためらわれるけど、彼となにかあるの?」

「……」


さすが霧様。

私の異変に気付かれていたのですね……。


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