ご主人様に首ったけ!
聖ちゃんの質問に答えることが出来なかった私の変わりに、隣にいた神くんが口を挟んできた。


「え?それ、本当なのか……?」

「……っ」

「そうだよね?」


顔は笑っているけれど、目は全く笑っていない神くんの問いかけに、私は小さく頷いた。


「まじかよ……」


聖ちゃんはなにが起きているのか分からないというように、目を丸くしながら私と神くんを交互に見比べていた。


「つ、つまりだ……?」


結論が出たのか、私たちの間を行き来していた神くんの瞳が私をまっすぐに捉える。


「お前は、東條霧と別れて、俺と付き合うと……?」

「うん……」

「東條霧より、俺が好き……ってこと?」

「……ぅん」

「つまり、俺とお前は今日から恋人同士……?」

「ん……」


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