ご主人様に首ったけ!
聖ちゃんの質問に答えていくたびに、聖ちゃんの表情が緩んでいくのが分かる。


そして……。


「やっったあぁあああ!!」


聖ちゃんは突然ガッツポーズをしながら、大きな声で叫びだした。


「よかったね、聖」


神くんもそんな聖ちゃんを笑顔で見ている。


でも、私は笑えない。

霧様と別れて、すぐに聖ちゃんに嘘の告白なんて……。

罪悪感でいっぱいだよ。


「露!今日、一緒に帰ろうな!!俺、待ってるから!」

「ん……わかった」


この罪悪感を消すには、ちゃんと聖ちゃんを好きにならないと……。


そうすれば、霧様のこともきっと忘れられるし、聖ちゃんだって嬉しいはずだもん。

もともと聖ちゃんのことは嫌いじゃなかったんだし、聖ちゃんはすごくいい人だもん。


だからきっと、大丈夫。


霧様のことを忘れて、聖ちゃんと幸せになるんだ……。


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