ご主人様に首ったけ!
それからは今までの自分には考えられない事ばかりをしていた。


露に特注のメイド服を作ってあげたり、学校を休んでまで露との時間を作った。

もっともっと露と一緒にいたいとさえ思った。


でも、いつまでも学校を休むわけにもかず、その旨を露に伝えるとすごく淋しそうな顔をしていたから露との時間が減る前に、一緒に出かける事にした。


唯一僕が心を許していた連さんの店に連れて行くと、露はすごく嬉しそうな顔をしてくれて、あの店自慢のいちごみるくを美味しそうに飲んでいて……。


そんな露の姿を見ているだけで、僕の心は深く癒されていった。


露はドキッとさせられることを言ったかと思えば、真っ赤な顔をして照れる。

そんなくるくる表情の変わる露が愛しくて、愛しくてたまらなかった。


露の中学の同級生に会った時、自分がこんなにも嫉妬深く、独占欲が強かったのかと気付かされた。

仲良く話す2人を見て、いてもたってもいられなくて。


露はどれだけ僕が態度に示しても、はっきりと言葉にするまで僕の気持ちに気付かなかったんだから、意外と鈍感だよね。

あ、でも露の好きな人に気付かなかった僕も人のことは言えないけど。


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