ご主人様に首ったけ！

「半日過ぎれば充分だろ！」

「はぁあ!?」

「だって、そんな避けたりシカトとかしてもしょうがないし、
俺、露のこと好きだから話せなくなるのは嫌だし」

「聖ちゃん……」

「ま、傷ついたのは確かだけどねぇ!!」


本当にそう思っているのか分からないようなそんな雰囲気で軽いノリの聖ちゃんは、ニカッと笑って言った。


「……許してくれるの？」

「許すも何も、ちょっと意地悪したくなっただけ！」

「せいちゃ……っ」

「お、い!?
何泣いてんだお前!!」

「だってぇ……」


やっぱり聖ちゃんは優しすぎるよ……。

その優しさが嬉しくて、小さな子どものように泣きじゃくった。


嫌われたかと思った。

もう、話してくれないと思った。


でも、違ったんだ……。

よかった、本当に、よかった……。