ご主人様に首ったけ!
霧様が私の分まで注文してくださり、それを蓮さんが笑顔で受けてくれた。


「霧様、あの……。
全ておまかせしてしまって申し訳ありません……」


きっとこういう時メイドの私が動いた方がいいんだよね!?

全部霧様におまかせしてしまうなんて……。


私ってとことん……。


「いいんだよ、露。
だって今日はデートだろ?なら、男がリードしなくちゃ。ね?」


優しく微笑まれて、私はそれ以上何も言えなくなってしまう。


デート……。

それなら少し甘えてもいいのかな……?


俯いたままドキドキしていると、蓮さんがトレーに二つグラスを乗せて私たちの席までやってきた。


「お待たせ致しました」


目の前に置かれたそれは、薄いピンク色の液体の上に生クリームが乗っかっていて、さらにその上にはいちごが……。


< 96 / 374 >

この作品をシェア

pagetop