What is happiness?

Ugly trap~醜い罠~

新学期が始まって一週間。
私はクラスで憂鬱だった。
ユファンに会えない毎日は楽しくない。

「ユファンと仲良くやってるんだって？良かったね。スチルも言ってたよ。」
「莉奈…莉奈は彼氏と上手くやってるの？」
「あれ？言ってなかったっけ？別れたんだ。何かさ、この間、ハランがうちに来てね？暑いから家に上がって話そうと思って、ハランを家に上げたの。そしたら彼氏が怒っちゃって。」
「ただのヤキモチじゃないの？何で別れるように…」
「彼が、もう信用ならないって。ふられちゃったのかな（笑）」
「莉奈が？ありえない～」
「うるさいわね。ハランって、まだ私の事好きだったのね。好きじゃなくてもいいから付き合ってって。誰かさんみたいな事言ってるよね。」
「あははは。そうだね。」

プルルルプルルルプルルル…

「あれ？あ、ユマだ。」
「ユマ？」

莉奈の携帯に、ユマからの連絡があった。
少し、不安な私。

「梓、ユファンが行方不明って‼」
「え？ユファンが？んな訳ないよ…だって。」
「本当だって‼警察も事務所も探してるって‼私達も探そう？」

全身の力が抜けた。
行方不明？
何それ。

「梓？」
「莉奈…息が…出来ない…。」
「え？過呼吸？ゆっくりしてて。大丈夫だから。」
「莉奈…ダメ…」

目の前が真っ暗になってから、どのくらい時間が経っただろう。
かすかに莉奈の声がする。

「梓っ～目覚めた？」
「莉奈…私…」
「梓が急に過呼吸になって倒れるから…心配したじゃん。」
「ごめん…あ‼ユファンは？」
「見つかった。ユマがあれから家に帰ったら、ユファンがいたんだって。不思議だよね？何で鍵とか閉めてたのに…入れたんだろ。」
「ユマが連れ出したんじゃないの？」
「ユマが？」
「うん…最初からユマを疑うのは悪いと思う。でも、ユマがユファンに気を寄せていたのは事実でしょ？だから…」
「え…あ…まぁね…でも、ユファンにそんな事出来るかな？」
「だから…睡眠薬でも飲ませたんじゃないかな。」
「睡眠薬？」
「うん…まぁ、疑うのは良くないよね。」
「ねぇ、あず？あずはユマを信じれる？」
「え…？」